戦争遺跡シリーズ 9 浜松の戦争遺跡 9 東区半田山のトーチカ

 半世紀前のアジア・太平洋戦争中にアメリカが上陸して来たときに備えた、つまり本土決戦用につくられたコンクリートのトーチカです。

 この中に兵隊が潜んで、上陸して来たアメリカ軍に対して、開いた銃丸から迎え撃つための軍事施設です。

 実際に使われたことは、ありません。

 場所は浜松市東区の浜松環状線沿い、台地へ上っていく直前、エイデンと桜井製作所船岡工場の南、ちょうど信号の東、「カーテンじゅうたん王国半田店」の西です。

 すぐ東に仏教と民俗信仰の「法源堂」があります。その前に桜井製作所が立てた法源堂の説明板に、このトーチカのことが書かれています。
 
 位置がうまく環状線の道路の南と細い歩道のあいだにあるのは、もしかしたら移築したのか、あるいは、そのままの位置なのか不明です。

 上陸軍が攻めてくるはずの方向を剥いていないのも、考えるべき点です。

 「トーチカ」とはロシア語で「点」という意味で、防衛したい拠点である台地の上の陸軍三方原飛行場のまわりに、こういう防衛「点」がたくさん作られたようです。
 
 現在では、このトーチカひとつだけが残っています。

 最終探訪は2017年12月。写真は2015年10月撮影です。

                              <雨宮智彦>

 

 
 
 








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